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治療

treatment

最近導入された最新の治療法をご紹介します

抗VEGF療法

(硝子体内注射)

黄斑部は網膜の中心にあり、ものを見るのに一番大事なところです。

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正常な眼底の写真

眼底出血を起こす病気のところでも述べましたが、加齢黄斑変性症、糖尿病網膜症、網膜静脈閉塞症などでは黄斑部が障害され色々な症状が出現します。例えば、ゆがんで見える、中心が暗く見える、ぼやけて見える、視力低下などの症状です。

抗VEGF療法(硝子体内注射)

これらの症状を引き起こす黄斑部のむくみ(黄斑浮腫)は網膜下におこる新生血管の増殖・成長や、網膜内の毛細血管から漏れ出す血液成分によって引き起こされます。
そして、その原因となる物質がVEGF(血管内皮増殖因子)と言われています。
抗VEGF薬治療は、このVEGFの働きを抑える薬剤を眼内に注射することで、新生血管や血管成分の漏れを抑制する新しい治療法です。

糖尿病網膜症、網膜静脈閉塞症による黄斑浮腫

糖尿病網膜症、網膜静脈閉塞症による黄斑浮腫

加齢黄斑変性(滲出型)・近視性脈絡膜新生血管

​抗血管新生薬療法

​抗血管新生薬療法

アイリーア・ルセンティス(抗VEGF薬)による硝子体注射の実際

3日前より抗菌剤の点眼をして頂いて、当院の手術室にて目の消毒、点眼麻酔を行った上で行います。感染を起こさないよう、むやみに眼を触らないようにして、術後、3日間抗菌剤の点眼をして頂きます。

アイリーア・ルセンティス(抗VEGF薬)による硝子体注射

点眼消毒・麻酔

注射

抗VEGF療法(硝子体内注射)

小児近視進行抑制の治療法

近視進行抑制の治療法として低濃度アトロピン(マイオピン)について解説いたします。

低濃度アトロピン

(マイオピン)

マイオピンについて

  • 副作用がほぼない近視抑制薬と言われております。

  • 近視の進行を平均60%軽減させるとの報告があります。

  • 手元を見る作業にほとんど影響を与えません。

  • 毎日眠前に一滴点眼するだけの非常に簡単な治療法になります。

  • 各容器(1本・5ml)は両眼用に1か月間の使い切りになっております。

  • 治療の対象は原則12歳以下の学童で、3か月ごとの定期通院が可能な方になっております。

  • この治療は自由診療になります(子供医療費助成制度は適応されません)。

  • 当院ではマイオピン1本2500円(税込)、検査・診察代2000円(税込)となっております。

低濃度アトロピン(マイオピン)

※まれに体質に合わない方もございますので、その場合は治療を中止させていただきます。

​※定期検診のできない方は治療を中止とさせていただきます。

小児近視進行抑制治療法
低濃度アトロピン
最新の緑内障レーザー治療法
SLT(選択的レーザー繊維柱帯形成術)
第一選択治療における点眼とSLTの比較

最新の緑内障レーザー治療法

緑内障の治療はまず、点眼薬を使い眼圧を下げます。それでも眼圧下降が不十分で、視野が悪化すれば、2剤目、3剤目の点眼薬にて眼圧下降に努めます。それでも視野の悪化が進行するなら、手術を行います。しかし、手術は合併症が起こりやすいため、手術以外の治療法が期待されておりました。
そこで当院では点眼のみでは緑内障の悪化が防げない方、点眼の副作用や点眼剤の多さから点眼治療の継続が難しい方、点眼を忘れてしまう方に外来で簡単に行うことが可能で、痛みをほとんど感じさせない最新治療法であるSLT(選択的レーザー線維柱帯形成術)に対応できるエレックス社のヤグレーザーTangoを導入いたしました。
これにより、毎日の点眼の数を減らしたり、視野の悪化を防止したり、手術を避けたりすることを目的としています。

SLT

(選択的レーザー線維柱帯形成術)

とは

緑内障の原因の一つは眼の中の栄養水(房水)の出口である線維柱帯が詰まることにより、房水の流出が悪くなり眼圧が上昇するとされています。以前はALT(アルゴンレーザー線維柱帯形成術)という治療法がありましたが、線維柱帯の組織を破壊してしまうという欠点がありました。SLTは特殊なレーザーを照射することにより、線維柱帯で房水の流出の抵抗となっているメラニン色素含有細胞を処理し、房水の流出を改善し、眼圧を下げるものです。メラニン色素含有細胞だけを標的にするため、線維柱帯の組織の破壊を伴いません。
したがって、効果が減弱した時は再照射も可能です。

SLT
手術前~手術後

起こりうる副作用(合併症)として、虹彩炎、眼圧上昇などがありますが、一時的なもので、頻度も非常に少ないのが魅力的です。
SLT治療はもちろん、すべての人に効くわけではありません(30%程度の人には治療効果が見られない場合があるとの報告があります)が、副作用が非常に少ないので気楽に受けていただける治療法と考えております。通常、治療の一か月後ぐらいから効果が出てくる場合が多いです。
費用は片眼につき、1割負担の方約10,000円、3割負担の方約30,000円ぐらいです。
最近の傾向として、SLTを以前より早期に行う報告が増えつつあります。点眼薬を使う前にSLT,あるいは点眼薬2種類に増やす前にSLTを試みるなどです。参考として第一選択治療における点眼とSLTとの比較をした報告を示します。

第一選択治療における点眼とSLTの比較

点眼

SLT

名称

点眼
SLT

実体

毎日決まった時間に点眼を行う

治療前に点眼麻酔をし、専用のレンズを使用しレーザーを照射する

​治療方法

  • 点眼薬 2年間

  • ​36,000~72,000円

  • レーザー治療代

  • ​54,000円前後(両眼)

費用

(3割負担)

  • 手軽に始められる

  • 一回の診察代が安い

  • ​保険適応

  • 非侵襲的方法であるため繰返し治療可能

  • 就寝時間帯眼圧変動の抑制が期待できる

  • 一回の治療で2~3年間効果が期待できる(個人差あり)

  • 毎日点眼の煩わしさがない

  • ​保険適応

長所

  • 毎日の点眼が面倒

  • ​点眼薬によるアレルギーが生じる場合がある

  • 一回の施術費用が高い

  • ​全ての方に選択可能な治療ではない

短所

  • 結膜充血

  • 眼瞼色素沈着

  • 睫毛多毛

  • 上眼瞼のくぼみ

  • 心不全

  • 呼吸困難(喘息の方は禁忌)

  • ​妊娠中、授乳中の方への使用は安全性が確立せれていない

  • 角膜充血

  • かすみ

  • 重圧感

  • ​眼圧上昇(上記全て一過性のもの)

副作用

※1参考文献

「正常眼圧緑内障に対する第一選択治療としての選択的レーザー線維柱帯形成術の有用性」

​福井県済生会病院 眼科 新田耕治

SLTは合併症の少ない緑内障の治療法です。関心をお持ちの方は、ぜひ医師にご相談ください。

日帰り白内障手術について

当院では令和4年4月より日帰り白内障手術を行なっております。事前に患者さまとよく相談させて頂き、日帰り手術が可能かどうかを判断しております。白内障とは、徐々に眼のなかの水晶体(レンズ)が濁ってくる疾患です。手術はこの濁った水晶体を超音波で削りとり、水晶体があった場所に眼内レンズを挿入します(写真1)。手術自体にかかる時間は、およそ 10分前後です。また、個人差はありますが、痛みもほとんど感じません。

当院では日帰り白内障手術を木曜日の午前に行っておりますので手術の週の月曜日より抗生剤の点眼をしてきてもらいます。

手術はキシロカインの点眼麻酔のもとでおこないます。ほとんどといっていいほど痛みはなく10分程度の手術です。

最新鋭の白内障手術装置、センチュリオン(写真2)を備えていますので水晶体を乳化吸引する際に、非常に安定性に優れ安全な手術を行うことができます。眼内レンズは安全性のことを考え、全例にプリセット式の最新のレンズを使用しており、2.4ミリの創口から無理なく挿入、固定できます。術後はしばらく、休んで頂き、全身状態の安定を確認してから帰宅してもらいます(写真3、4)

白内障手術
写真 1
白内障手術
写真 3
白内障手術
白内障手術
写真 2
写真 4
日帰り白内障手術
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